2100系

回生ブレーキ付き電機子チョッパ制御に改造
1980年、第二次オイルショックにより省エネルギーの機運が高まったことで、京阪神高速においても回生ブレーキ付き電機子チョッパ制御を試験することになり、2000系の冷房改造と合わせて電機子チョッパ制御を搭載しました。
主制御器の電機子チョッパ制御は東芝製と三菱製を奇数車に搭載し、編成をMM'ユニットとしました。パンタグラフは、回生ブレーキ時の離線対策を考慮して2パンタとする為に、不要となる偶数車のパンタグラフを奇数車に移設しました。同時に冷房化改造も実施し、合わせて側扉もハニカムドアに交換と方向幕の電動化を実施しました。
1980年に試験的に4両2編成を改造し、実用試験を行なった結果、西宮検車区所属車の4両編成は普通運用に充当することが多く、特に駅間距離が短い為ブレーキ初速が低い神戸線の普通運用では省エネ率が約30%を超え、初期コストより電力回生量と力行電力節減量による電力節減効果の方が大きかった為、本格的に電機子チョッパ制御を導入することになりました。
1981年から1983年にかけて、残りの17編成全てを改造し、京都・神戸線・神姫急行電鉄本線高槻〜須磨で運行しました。主に普通運用に充当しましたが、間合い運用で特急から準急までの優等運用に充当するともありました。
1990年からは更新工事を行い、化粧板を白系の格子柄のものに交換し、座席に袖仕切りを設置しました。又、補助送風機としてローリーファンを設置しました。
1995年、阪神・淡路大震災により、8両が被災廃車となりました。
2001年からリニューアル工事が開始され、車椅子スペースの設置や電機子チョッパ制御の電子機器の交換、扉上にLED式の車内案内表示装置の設置、ドアチャイム取付などが行われました。2009年施工車からはKRTのCIカラーであるホワイトとコバルトブルーの新塗装になりました。後の改造では、座席モケットを青系の模様入りのものに貼り替え、ドア開閉ランプの設置が行われました。
現在、4両16編成が西宮検車区に所属し、京都・神戸線・神姫急行電鉄本線高槻〜須磨間で、特急から普通まで幅広く活躍しています。